――8月27日(土)物流技術研究会と合同で実施
タカラ物流システム㈱では、さる8月27日(土)、会員として参加している物流技術研究会の活動として、他の会員会社と合同で関東地方のパートナー企業の配車担当者などを集めて「飲酒運転撲滅合同説明会」を開催しました。
この説明会は、荷主貢献活動の一環として実施したもので、神奈川県川崎市にあるサントリー研修センター「夢たまご」において、午前10時からと午後1時からの2回行い、2時間にわたって適正飲酒に向けた取組み方法や飲酒事例に基づく問題点の把握、貨物事故発生時の報告・連絡の重要性などについて説明しました。
説明会は、午前と午後の部合わせて133社、167名が参加する盛況ぶりでした。
開催にあたって、まず当社の丸山利明安全品質環境室長(物流技術研究会会長)が、物流業界全体で飲酒運転防止のための情報を共有し、適正飲酒についての正しい知識を普及させて飲酒運転撲滅を図る必要がある、とあいさつしました。
「アルコール飲料を運んでいるわれわれの業界は、従来から飲酒運転防止に対しては厳しく取り組んでいます。ここにお集まりのパートナー企業の皆さんも同様だと思いますが、3次、4次の下請け会社になると、なかなか指導を徹底するのが難しいのが現状です。点呼時のアルコールチェックで、反応が出たドライバーを排除するのは簡単ですが、そういう人は他の運送会社に再就職することが多々あります。そうなれば、回り回ってまたわれわれの現場に戻ってくる可能性がありますので、適正飲酒に対する正しい知識を持っていただく必要があると考えております。
飲酒運転をするドライバーをみると、飲まなければ寝られないといった長年の飲酒習慣と、飲酒運転に対して甘い職場の風土が関係していると思います。ですから、ドライバーの飲酒習慣と職場風土を改善していかなくては飲酒運転はなくなりません。私たちは、物技研の活動を通じてドライバーに対する適正飲酒の知識の普及に努め、徹底した点呼を実施して飲酒運転を許さない職場風土を構築するお手伝いをしたいと考えています」
と、説明会開催の趣旨を説明し、参加パートナー企業に対して飲酒運転撲滅の協力をお願いをしました。
続いて、キリン物流㈱輸送営業部の玉島政和氏(ASK公認飲酒運転防止インストラクター)が、アルコール摂取の注意点やアルコールが消失するまでの時間など、適正飲酒について説明しました。
そのなかで、玉島氏がまず強調したのは、車を運転するときにはアルコールは常に0.00㎎でなければならないということです。「よく酒気帯び運転の基準値である0.15㎎未満だったら大丈夫だという人がいますが、これは酒気帯び運転違反で摘発されないだけで、違反は違反なのです。もし事故を起こしたら確実に酒気帯びの点数が加点されますし、自分の会社はもちろん、アルコール飲料を製造している荷主にも大変な迷惑をかけることになります」
としたうえで、
「飲酒運転をすることで、仕事を失い、勤める会社や仲間を失い、家族を失うことになります。プロドライバーとして、自分の仕事、会社や仲間、家族を守るという自覚を持って、酒量を決め、決めた量以上に絶対飲まないといった意識を持つことが必要です」
と、プロドライバーとしての自覚を持つことの必要性を説きました。
もう一つは、アルコールが消失する時間についての自覚です。
「多くのドライバーは、アルコールが体内から消失するまでの時間については甘く考えていますが、実は予想以上に時間がかかります。350ml缶のビール1本飲んだら3時間、500ml缶のビールなら4時間ぐらい開けてほしい。運転するまでに時間がなければ量を減らすことを考えていただきたい。飲んだらいけないのではなく、飲める量をしっかり把握して飲むことが大事です」
さらに、アルコールが消失するまでに時間がかかることは、月曜日の朝にアルコールチェックで検知される人が多いことでもわかるとデータを示して説明されました。
「日曜日は控え目に飲んだにもかかわらず、月曜日にアルコールが出てしまったという例が非常に多くあります。事情を聞いてみると、土曜日にたくさん飲んでいるんですね。それが日曜日に抜けていなくてさらに飲んでいるということなんです。この点にも注意して指導していただきたいですね」