パートナー会社を対象とした「運行管理に関する講習会」を開催 <その1>

居眠り運転を防ぐため「勇気を持って寝る」風土を作ろう!

 

 タカラ物流システム㈱ではさる5月19日(土)、本社4階会議室において、居眠り運転防止をテーマに、パートナー会社の運行管理者を対象とした「運行管理に関する講習会」を開催しました。

 講習は前後2部に分けられ、前半は当社の丸山利明・安全品質環境推進室長が担当し、職場における実践的な居眠り運転防止対策について述べました。

 後半はデルタ自動車教習所の吉田博史氏を講師に招き、「一般ドライバーからみたプロドライバーの印象」を踏まえた安全運転講習を行いました。

 当日は、忙しい業務の中から、パートナー会社19社より21名の方が参加され、熱心に講習を受けられました。

 

■居眠り運転の防止は業界全体の課題

タカラ物流システム・長谷川利昌

 講習会の司会は梶浦久美子・西日本支社長代理が務め、長谷川利昌・西日本支社長が開会の挨拶を行いました。


長谷川 本日は、ご多用中のところを皆さんご参加いただきありがとうございます。

 ご承知のように、4月29日に関越道で高速ツアーバスの居眠り運転事故が起こり、7名の方が亡くなる大惨事となりました。

 今回の事故は、我々物流企業にとっても対岸の火事ではなく、ドライバーの過労運転防止を含めた運行管理の在り方について、再度検証の必要性と、改めて運行管理徹底の重要性を痛感する事故であったと考えます。

 トラック運送業界は、安全こそ使命であり、ドライバーの安全運転が信用につながります。どうやって居眠運転を防ぐのか、皆さんとともに研修していきたいと思います。

■「脇見・漫然」の陰に隠れる居眠運転

タカラ物流システム・丸山利明

 続いて、当社の丸山利明安全品質環境推進室長が、「居眠運転防止」について実際の事故事例やドライバーの生の声を紹介し、その危険を訴えました。

丸山 トラックによる有責事故件数は減少傾向にありますが、依然として事故の約半数は追突事故です。出会い頭事故が一番多い一般ドライバーとは、ここが違うところです。

 では、なぜ追突が多いのか?

 その原因として、統計上は脇見、漫然、動静不注視などが上位にきて大半を占めていますが、プロドライバーの場合、実は追突事故の半数近くが居眠り運転あるいはウトウトしかけた一瞬の居眠りが原因ではないか、と私は考えています。

 というのは、居眠りが原因としても、物損事故などの場合「よく見ていませんでした」と言うドライバーも多いでしょう。

 また、居眠り運転が疑われるケースでも、軽い物損事故などの場合は警察官が「脇見運転」といった単純な過失事故として捜査しがちという話も聞いたことがあります。プロドライバーの居眠り運転となった場合、警察としても会社の過労運転(下命・容認)などを捜査する必要が出てくるので、大変なのです。

■プロドライバーは3回目の居眠りでやっと休憩している

丸山 皆さんは、ドライバーがパーキングエリアなどで仮眠しているのを見て、いつ判断して眠っていると考えますか?

「居眠りを警戒して、事前に休んでいるんだな」と思いますか?

 実際にプロドライバー達に聞いてみたところ、ほとんどが居眠り運転をしてから、怖くなって寝ているのです。
 最初の居眠り兆候で休憩しているのではありません。1回ぐらいボーっとしてきても、「もう少し頑張ろう」と思います。
 やがて2回目にウトウトとした居眠りに気づき、さすがに「ドキッ」とします。でもここで、「気合を入れて、もう少し頑張ったら眠気が覚めるのでは」と考えるそうです。実際に何とか居眠りをせずに着くことがあり、それが、悪い意味でドライバーの成功体験にもなっています。
 しかし、3回目の居眠りでハンドルをとられてからハッとしたり、縁石にガンガン当たって目が覚める。「これはあかん!無理や、寝よう」と気づいて休む例がほとんどです。
 これが実態だと思います。

■「勇気を持って」寝る風土を作ろう

丸山 当社では、3回目の自己判断では遅いので、「1回目のボーっとした兆候に気づいた時、勇気を持って寝よう」とドライバーに指導し、「運行中に寝てもドライバーが怒られない」という風土作りを進めてきました。

 他社のドライバーにも「眠く感じたらすぐ寝てほしい」と呼びかけています。

 ドライバーにそう言うだけで実際に寝るかというと、確かに難しい面があります。延着が怖いし、配車には「頑張って行ってくれ」と言われて、ドライバーにも使命感があります。真面目なドライバーほど、簡単には休憩できません。
 だからこそ、管理者の皆さんが「眠気がしたらすぐに寝る」体制づくりをすすめ、会社全体の風土を変えてほしいと思います。


 タカラ物流システムでは、「危ないので寝ます」と事前連絡して延着した場合にペナルティを与えるつもりはありません。むしろ、そのようなパートナー会社こそ、安全を優先する「輸送品質の高い会社」という評価をしていきたいと考えています。荷主に対してもそのように説明して理解を得ていきます。

タカラ物流システム