タカラ物流システム(株) 千葉支店
発表者 藤田 涼吾
破損撲滅
~路線業者への破損注意喚起~
まず、当社の千葉支店から「破損撲滅」に向けたQC活動の発表を行いました。
当社の製品見本バラ発送業務では、約600種類のバラ製品を発送しています。
路線業者の集荷店、中継店までは破損事故はないものの、中継店から配達店あるいは配達店から受人様への過程で、破損・汚損事故が発生していました。そこで、何とか撲滅したいと考え、ドライバーへの強い注意喚起に取り組みました。
従来も、「天地無用」「取り扱い注意」といった配送用の注意喚起シールを貼っていたのですが、これでは破損が無くならなかったので、自社独自の「お酒・ビン(割れ物)」「横にすると液漏れします!」「代品なし!」と明記したタックシールを作成してこん包後に貼付しました。
特に、「代品なし!」と表示することで、荷扱いをする作業者やドライバーに配達直後まで強く注意を喚起することができると考えたのです。その結果、運用開始から4か月間、破損・汚損ゼロという効果がでました。
荷主である宝酒造様にも、大変喜んでいただいただけでなく、破損注意喚起シール貼付作業の手数料収入が入るため、月間平均1,200枚として年間21万6千円の売上増にも結びつきました。
株式会社 中央倉庫 名古屋支店
発表者 小倉 信章
安全輸送への取り組みについて
続いて、(株)中央倉庫の小倉様より、ドライバーズマニュアル作成を中心とした輸送品質向上運動について発表していただきました。
中央倉庫グループとしての品質向上活動に取り組んでいますが、そのなかで「乗務員への教育は、わかりやすい「見える化」を 最優先し、反復して浸透させ、継続する事が重要」と考え、わかりやすさを重視した、ドライバーへの教育マニュアルを作成しました。
乗務員とのミーティングを踏まえ「配送計画を立てましたか?」「身だしなみは生活ですか?」など9項目に絞ったマニュアルとし、絵や写真・図解を多用した読みやすいものに努めました。
また、異常事態発生時のフローチャートも作成し、速やかにお客さまに連絡できるようにしています。
マニュアル導入後、全乗務員へのアンケート調査を実施したところ、自己採点での点数が前期を比べて著しく上昇し、輸送品質向上への認識を持ってと成果を感じています。
また、全乗務員への教育活動は、運行管理者資格の取得率アップにも結びついています。当社では品質向上への自覚を促すため、乗務員の資格取得を積極的に促していますが、全乗務員の半数を有資格者とすることを目標に今後も努力していきたいと考えております。
SBSロジコム株式会社 土浦支店
発表者 大槻 直紀
納品台車 管理システムの構築
3番めは SBSロジコム(株) の大槻様より、市販のレジスタを活用した、ドライバーが迅速に入力できる台車管理システムの開発について発表していただきました。
配送車両に積載する台車の種別と数は車ごとに違います。日報が手書きのため、何番店の台車を何台積んだかドライバーが店舗毎の台車数を物流センター毎に覚えておく必要があり、今まではドライバーの記憶違いなどによる日報記入ミスが発生していました。
本格的なサーバーシステムを導入すると900万円近くのコストがかかることがわかり、何とか安価で確実な方法はないかと悩み、「レジスタはパソコンとプリンタを合体させた機能がある!利用できないか?」と考えたのが今回の取組みです。
メーカーから試験的にレジスタをお借りして、必要なキーと必要な出力内容だけを台車の管理システムに置き換えて検討したところ、十分にレジスタの機能を活用して、必要なデータが得られることがわかりました。
レジから出るレシートのりんご等の商品名を「店舗名」へ、商品金額を「台車数」へ変換し、レシートをそのまま店舗別納品台車数明細書として活用できることがわかりました。
レジスターの不要なキー表示は消去し、入力するキー名を「会社」「台数」などに変更し大きく表示、配送会社名を番号で管理した結果、レジスタへの入力は平均で15秒で完了し、効率的な日報作成が可能となり、精算機能を活用して運送会社別、店舗別、時間帯別のデータを自動算出することもできるようになりました。