平成30年3月3日(土)、タカラ物流システム株式会社本社4階会議室において、第13回「安全・品質・環境」発表大会を開催しました。
今回は15チームが、平成29年度中に取り組んだ「安全・品質・環境」に関わる小集団活動の成果を発表しました。
本発表会は今回で13回目を迎えますが、「小さなことの積み重ねが大きな成果を生む」をモットーに毎年さまざまな小集団活動の成果が発表されています。
今回は審査の結果、技能系部門では本社営業所2班・5班合同による「~未~(狭い積込場に安全に進入できる誘導線の設置)」、事務系部門では総務部の「業務フロー分析~事務作業の改善」が最優秀賞に選ばれました。
開会にあたり、上坂良秋社長が小集団活動の意義と、現場からのボトムアップの重要性を語りました。
上坂 「安全・品質・環境」発表大会も13回目を迎えますが、小集団活動はこれまでの社員の皆様の努力もあって、会社の発展に大きく寄与しています。
毎年、新しいテーマを企画するのは大変だと思いますが、「安全」を取り上げるのであれば、危険や事故に対してどのように対処をしていくのかということが大切ですし、「品質」では、遅配や誤配を防ぐ手立てや、職場の風通しを良くすることでミスを軽減するといったテーマが考えられます。
いずれにせよ、会社が利益をあげるためには、利益を支える仕組みが大切です。小集団活動はその仕組みの中心となるものと言えますので、今後とも努力をお願いしたいと考えています。
とくに「安全」は最も重要視されるべきもので、「安全」がなければ事業活動は成り立ちません。
不幸にも事故が起こった場合においても、必ず原因がありますし、それを放置せずどのように対策していくのかが大切です。
そのためには現場で働いている従業員の方々が、日々の作業や仕事においてどういった危険や問題があるのかを感じる感受性が大切です。そして、その危険や疑問を上長などに報告し、皆で共有しながら解決策を模索していかなければなりません。
平昌冬季オリンピックスピードスケート女子500mで金メダルを獲得した小平奈緒選手はインタビューで「与えられるものは有限、求めるものは無限」とおっしゃっていました。小集団活動も同じで「会社から言われることには限界があるが、自分から求めるものには限りは無い」と言えます。
自分たちが主体となり考えることで、自由な発想が生まれ、無限の可能性を持つようになります。また、小さな積み重ねが大事故の防止にもつながります。課題と答えは常に現場にあります。幹部も積極的に関わり、全員で知恵を出し合って経営を支えてください。
2017年度は技能系6グループ、事務系9グループから小集団活動の成果が発表されました。
発表の中から最優秀賞や優秀賞が選ばれますが、審査員は役員・組合三役が努め、客観式5段階評価で採点が行われました。
小集団活動の発表後、大会スローガンが決議され、勝野貴紀ティービー松戸営業所長が音頭をとり、全員でスローガンの唱和が行われました。
また、冨田健史労働組合委員長によるガンバロー三唱で全員の結束を高めました。
続いて寺村幸治安全品質環境推進室長が2017年度の事故・災害について総括を行ないました。
・物損事故は減少するも、労働災害が2年連続発生
寺村 2017年度(3月1日現在)は物損事故が8件、労働災害が1件発生しております。
まず、労働災害についてですが、3月1日に松戸工場において、タンクを洗浄していた作業員が熱湯をかぶり火傷を負ってしまいました。現在詳細を調査中ですが、原因等が判明次第、有効な対策を打っていかなければなりません。
労働災害は昨年に引き続き2年連続の発生となり、緊急事態と言えます。今後、労働災害防止の施策を検討しながら、来年度は労働災害をゼロを目指します。
物損事故については、以前からバック事故や車両感覚のミスによる事故が当社の課題となっていますが、今年度もその傾向は変わらず、引き続きバック事故・車両感覚の研修を開催するなどしてまいります。
・点呼や教育、健康診断ではその記録が大切
寺村 点呼については、しっかりと実施しておりますが、中間点呼、終業点呼において点呼を受けた方のサインが抜けていることがあります。
記録が残っていないと、点呼を実施していないのと同じことになりますから、必ず点呼を受けたらサインをするように心がけてください。
また、教育については指導・監督の指針に基づいて、班単位で実施していますが、研修が終わったら、班長は各自の記録帳にしっかりと教育を受けたというサインを残しているか確認するようにしてください。
健康についても、年に2回健康診断を実施していますが、要精密検査等の結果出た場合に、しっかりと再診を受けているかが問題となります。場合によっては乗務制限などもかかってきますので、健康診断の結果を軽視しないようにしてください。
このように、点呼や教育、健康診断では、その記録がなければその事実がなかったことになり、会社が処分を受けることになりますので注意するようにしてください。
・接触していなくても事故の責任がある
寺村 図のように配送センターに入ろうとしたトラックが、乗用車が止まっていたため普段よりも大回りの左折になりました。
そのため、トラックの後部が対向車線にはみ出し、驚いた対向車がガードレールに衝突する事故を起こしました。
このようにお互いに接触していないとしても、トラックの車体後部がセンターラインをオーバーしたのが事故の原因ですので、トラックには10%~30%の過失が発生します。たとえ接触していなくても、事故の責任が発生することを認識しておいてください。
また、冒頭で紹介しました労災事故についても、これから現場検証を行ない、作業マニュアルの見直しや、場合によっては安全装置の設置などを検討していきます。
・全労働者の労災事故を防止するために
寺村 運転や作業の安全を確保するには、現場からの報告が重要です。ヒヤリ・ハットの報告用紙は用意していますが、記入するのが面倒であれば職場のリーダーや私に直接報告してください。
そうすれば、現場検証を行ない必要であれば社内で検討を行ない、事前に安全対策を実施していきます。
今後ともTBの従業員はもちろんですが、各職場で頑張っておられるパート従業員や派遣社員にいたるまで、労働災害ゼロを目指してまいりますので、ご協力ください。
竹内正幸取締役副社長より、本日の発表についての講評がありました。
竹内 本日の発表を聞かせていただいて、一番感じたのが職場の仲間とグループで職場改善をしていこうという皆様の熱意です。
どの発表も今の現状課題に対し、グループで知恵を絞って解決していこうという取組みであり、それぞれのグループの工夫が感じられました。今日の発表を聞いて、普段の業務にどんどんと取り入れて欲しいと思います
現場からのボトムアップが会社を強くし、また個人の成長にもつながります。今後ともこの小集団活動を維持拡大し、会社を盛り上げてください。
審査の結果、技能系チームは3チーム、事務系チームは4チームが表彰され、各受賞者に上坂社長から賞状の授与が行われました。
表彰の結果は以下の通りです。
技能系グループ
★最優秀賞
本社営業所2班・5班合同
「~未~」
★優秀賞
本社営業所3班・4班合同
「時間の管理」
★特別賞
松戸営業所Bグループ
「安全な緩衝材入れ」
事務系グループ
★最優秀賞
総務部
「業務フロー分析~事務作業の改善」
★優秀賞
東日本支社事務Bグループ
「請求支払業務の効率化」
★特別賞
営業第1部
「得意先情報リスト作成と部内ルールの見直しによる業務の効率化」
★努力賞
千葉支店
「納品先情報の共有」